腕時計の買取時に必要なもの

時計買取

愛用の腕時計を売却する際、スムーズな取引と高価買取を実現するためには、事前に必要なものを正しく把握し、準備しておくことが重要です。買取に必要なものは大きく分けて「必須書類」と「査定額アップにつながる付属品」の二種類があります。

1. 買取時に必須となる書類・もの(法律上の要件)

古物取引法に基づき、すべての買取業者で本人確認が義務付けられています。これがないと、いかなる時計も買取してもらえません。

1.1. 身分証明書

有効期限内の以下のいずれかが必要です。店頭買取・宅配買取を問わず、本人の確認のために必ず提示・提出(コピーを同封など)が求められます。

・運転免許証
・マイナンバーカード (個人番号カード) 顔写真付きのため有効です。
・パスポート
・住民票の写し

<注意>
記載されている氏名、住所、生年月日が最新かつ正確である必要があります。

宅配買取の場合、身分証明書に記載された住所と、宅配キットの送付先住所が一致している必要があります。

1.2. 腕時計本体

当然ながら、査定対象の腕時計本体が必要です。複数の時計を査定に出す場合は、忘れずにすべて揃えましょう。買取に出す前に、柔らかい布で軽く拭き、汗や皮脂などの汚れを落としておくことで、査定士への印象が良くなり、査定額アップにつながる可能性があります。

2. 査定額アップに直結する「付属品」(非常に重要)

これらは買取に必須ではありませんが、査定額を大きく左右する最も重要な要素です。特に高級時計の場合、付属品が揃っているかどうかで、数万円から数十万円、場合によってはそれ以上の差が出ることがあります。

2.1. 国際保証書(ギャランティカード)

最も重要度の高い付属品です。

真正性の証明:その時計が間違いなく本物であること、正規ルートで販売されたことを証明します。高級ブランドには偽物も多く、保証書は時計の信頼性を担保する唯一無二のものです。

製造情報の証明:購入日、シリアルナンバー(個体識別番号)、リファレンスナンバー(型番)などが記載されており、その時計の履歴を明確にします。

ロレックスなどでは必須級:特にロレックスやパテック フィリップなどの超人気ブランドでは、保証書の有無が買取価格に極めて大きく影響し、欠品で大幅減額になるケースがほとんどです。

2.2. 純正の箱(外箱・内箱)

商品価値の維持:購入時の状態(完品)であることを示し、次のオーナーの満足度にもつながります。

ブランドによっては高額:高級ブランドの純正ボックスは、それ自体に数千円から数万円の価値が付くことがあります。

2.3. ブレスレットの「余りコマ」

再販の必須要素:金属ベルトの時計の場合、購入後に腕のサイズに合わせて調整した際に外したコマは必ず保管しておきましょう。これが欠品していると、次のオーナーがサイズ調整できず、再販時に困るため、数千円~数万円の減額につながることが多いです。

2.4. オーバーホール証明書・修理明細書

コンディションの証明:正規店や信頼できる修理業者で定期的なメンテナンス(オーバーホール)を行った証明書は、時計の内部機構が良好な状態であることを客観的に示します。

信頼性の向上:買取店側が再販売する際に「いつ、どこで、どんな修理をしたか」を明確に提示できるため、査定士の評価が上がり、プラス査定につながります。

2.5. その他の付属品

取扱説明書:特に複雑な機構を持つ時計や限定モデルの場合に、価値が高まります。

タグ類:プライスタグ(値札)、クロノメータータグ(赤タグ)など、購入時に付属していたものは、揃っている方が「完品」として評価されます。

替えベルト:純正のレザーベルトやラバーベルトなど、オプションで購入した替えベルトがあれば、一緒に査定に出しましょう。

3. 未成年者の買取に必要なもの

18歳未満(または各買取店の定める年齢未満)の方が買取を依頼する場合、上記の必須書類に加え、親権者(保護者)の同意書や委任状、および親権者の身分証明書が必要です。事前に買取店に確認し、必要な書類を準備しましょう。